単勝1倍台前半の1番人気が自身あり1着でも買わない理由
競馬の人気別勝率・連対率・複勝率
競馬は、人気を見るだけでも、勝率・連対率・複勝率がある程度分かります。中央競馬の過去5年ほどの統計データですが、今後もここから大きく外れることは無いと思います。1番人気は、1着になる率(勝率)が32.4%もあり、ざっくりと3回に1回は1着になります。3着以内になる率(複勝率)を見ると、64.4%もあり、ざっくりと3回に2回は、3着以内に入ります。1番人気をさらに分析すると、オッズが低いほど(オッズ3倍より2倍、2倍より1.5倍、、、と下がるほど)、さらに勝率・連対率・複勝率が上がります。
今回のテーマは、「1番人気で、単勝オッズが1倍台前半」としています。
1番人気の単勝オッズ1倍台の時の勝率・連対率・複勝率
この表は、単勝オッズが1.1倍~1.9倍の勝率、連対率、複勝率です。1番人気をオッズ関係なしで、で集計した時は、勝率が32.4%だったのに、1番人気の単勝オッズが1.1倍だと、勝率が、なんと!、81.2%になります。すごいですね。(皆さんの「おぉ~」という心の声が聞こえてきそうです。)但し、単勝回収率・複勝回収率に注目してください。単勝回収率については、単勝1倍台であっても有利と思えるデータはありません。
単勝1.1倍の行を見るとと、勝率が81.2%なので5回に4回も当たります。本当に買うと、当たる!勝てる!という感覚に、なってしまいますね。でも冷静に残った金額を見ると減っている。
複勝回収率を見ると、単勝1.1倍~単勝1.5倍が高いです。複勝だけは、有利な条件と言えます。これには、理由があります。JRAのプラス10という制度があり、複勝払戻金が100円となった場合にプラス10円される制度の恩恵です。詳細は、JRAホームページ(JRAプラス10)(※外部サイト)を見てください。ただし、複勝回収率は、100%を超えていないので単勝オッズだけをファクターとして買うのは止めましょう。
他に絞り込めるファクターを持っていて回収率100%を超える見込みがある時は、攻め時です。その場合は、この有利な条件(JRAプラス10)を活用して勝ちに行ってください。
単勝オッズが1.1倍で、勝ちそうだから買うというだけなら、買い続けると非常に高い確率で資金がじわじわと減って行くということです。
単勝1番人気が単勝オッズ1.1倍の時の人気別回収率
1番人気の馬の単勝オッズが1.1倍の時のデータを掘り下げてみます。単勝1.1倍というデータが少ない為、前述で出した表の分析より、データの抽出期間を広げましたので、前の表の値と合わない部分もありますがその点はご了承ください。(例 1.1倍台の1番人気の勝率など4%程度の誤差が出ています)単勝回収率を見ると、1番人気より、むしろ、2番人気、3番人気の方が単勝回収率が有利です。4番人気以降の単勝回収率は、低いです。6番人気の複勝回収率が高いですが、普通この人気の複勝回収率が高いと前後の人気の複勝回収率も高いのが統計データです。そうなっていないのは、きっと、単勝1.1倍の時の6番人気が勝つという事例が少ない上に、たまたま値が回数が少し他より多かったと想像します。1番人気~3番人気の複勝率は、90%台ですが、このように近くのデータに同じような傾向がある場合は、そうでない時より、統計的に信用できます。(6番人気の回収率が100%を超える見込みがあるとは言えません)
ここでの結論は、1番人気の単勝オッズが1.1倍の時、1番人気を買う理由がありません。単勝回収率は、1番人気より、2番人気や3番人気の方が高く、複勝回収率も、1~3番人気がほぼ同じだからです。
忘れていました。テーマは、1番人気の単勝オッズ1.1倍ではなく、1番人気の単勝オッズが1倍台前半でした。
1番人気の単勝オッズが1.5倍以下の時の人気別回収率
1番人気の単勝オッズが1.5倍以下のレースについて調べました。単勝回収率で見ると、特にどの人気が良いという訳ではなく、別段、語るような特徴はありません。1.5倍以下となると、特別に1番人気が勝ちそうなレースの雰囲気が出来上がり、自分自身もそう思い込みますが、単勝に優位性はありません。複勝は、JRAプラス10の恩恵で、1番人気がやや高い複勝回収率になっています。
繰り返しになりますが、1番人気の単勝が1.5倍で勝ちそうという理由だけで複勝を買うと、じわじわ資金が減ります。
今回のレースは、特別で事前に馬の戦績も調べて、1番人気を買う根拠が沢山出てきたとします。冷静になってください。沢山理由があるから、だから、単勝オッズが1倍台前半なんですよ。
「ならば、1番人気を軸に、馬連、馬単、3連複、3連単」という発想が心に浮かんでいることでしょう。
単勝1番人気の単勝オッズが1倍台前半の時の結果と払戻金
「ならば、1番人気を軸に、馬連、馬単、3連複、3連単」という考えが、良いのか、悪いのか?考えましょう。単勝1番人気で、単勝オッズが1倍台前半のレースだけを分析しました。
表の1行目(レースの結果、1番人気が1着になったケース)を見てください。(複勝の払戻金は、3頭分合計したものを平均していますので注意してください)
単勝1番人気の単勝オッズ1.5倍以下の馬が1着の時の払戻金です。
馬単の払戻金ですら、平均1,000円程度です。
3連複払戻金の平均が5,000円手前です。
3連単払戻金の平均が1万円ちょいです。
背景が黄色の部分を見てください。
上から下に表を見ていくと、急に払戻金が高くなるゾーンが黄色です。
この黄色を狙いたいですね。
本当は、こうすれば、回収率100%を超えますと示したいですが、
単純にオッズだけ見て、回収率が100%を超える組み合わせは
導き出せません。
しかも、1番人気がダントツの人気の時は、
1番人気を否定できるファクターも見つけにくいのが現実です。
1つ確かなことは、1番人気のオッズが1倍台前半であっても
オッズだけを理由に、1番人気に賭ける理由はないことです。
また、オッズだけが理由ではなく、
1番人気を賭けたくなる理由(ファクター)は、沢山出てくると思います。
「1番だと思うファクターが沢山あるから、単勝オッズ1倍台の前半なのだ」と言い聞かせましょう。
1番人気を除いて、
大抵は、狙う相手の馬を決めているでしょうから、
表の1行目(1番人気が1着)を狙わずに、1番人気が勝つと思っても
1番人気が2着以降になる馬券を敢えて買う方が、
払戻金が期待できます。
1番人気が単勝オッズ1倍台前半でも、
1番人気が4着以降になる確率が10%程度あります。
競馬に絶対は無いと、頭に入れて、馬券を選びましょう。
1番人気を軸にすると
どうしても、大きな額を少ない点数の馬券に使いがちです。
60%当たるでしょうが、
40%の確率で、全額失うことは、いつもより大きな額を賭けた時は、なおさら大きな痛手となります。
1番人気の単勝オッズが1倍台前半の時は、
勝率は少なくても、
少ない掛金で、大きな払戻を狙った方が、競馬を長く楽しめる秘訣だと思います。
単勝1.6倍の馬が連続で何回連続で負けることがあったのか?見て行きませんか?
単勝1.6倍のオッズの馬は、単勝の勝率が約50%です。
その馬が10年の統計で連続最大何回外れたと思いますか?
「驚きの結果でした」
⇒05話「競馬の単勝1.6倍(勝率約50%)の馬は、連続で何回外れたか」
ぜひ見て行って下さいね。